書評「速習 TypeScript 第2版 速習シリーズ」
良かった点
- 速習の名前通りで、集中してみれば2~3日あれば読み通せるようにコンパクトな内容になっていました。
- ところどころ実装時に注意すべき点がわかりやすくコンパクトに記載されている。
例えば、関数リテラルとアロー関数とのthisの扱いが異なる。 - Playgroundで実行時での対処法を書いてくれているのが助かる。また、Playgroundで実行できない場合の対処法も書いてくれている。
- この機能は何のためにあるのだろうという疑問を即座に補足で説明してくれている。
例えば、unknown型とany型の違いなど。 - C#など多言語との違いもたまに解説してくれているので、ふだん別の言語で開発している人は理解しやすい。
例えば、静的メンバーにアクセスする際はthisを使う、インターフェースがクラスを継承できるなど。 - Appendixとして、VSCodeの開発方法、tsconfig.json の簡易リファレンスがあるが、必要最低限の内容が記載されているので、とても助かる。
悪かった点
- never型が、終点に到達できないときに使うのはわかったのですが、具体的にどういう場面で使うのかが少し疑問に思いました。実装途中の関数とか?
- 索引があるとキーワードから見つけみやすいかなと思いました。
- 「果たして」という言葉を「結末が予期したとおりであるさま」の意味で使われていますが、「(下に疑問を表す語を伴って)いったい」の意味で最初に構えてしまうので、読んでいてちょっとひっかかりました。
※私だけかもしれませんが。 - 「型注釈」という言葉自体の説明がほしかった。
- Conditional Types の説明がわかりずらかった。